Wednesday, December 19, 2012

横浜ホットロッドカスタムショー2012 YOKOHAMA 30

さて、今回僕が注目してたのはこの車両
ネットで知り合って作っているところは見ていたのですが、
丁寧で几帳面な仕事ぶり、斬新なアイデア。
ブレーキレバーをアルミの板から手とサンダーで削り出すバイタリティ。
そして車両のシルエット。
どこを取ってもやられた感満載。
ものすごく刺激を与えてくれたバイクです。

気づかなかった人もいると思うけど、それだけシックで玄人好みの改造なんだ。
ぱっと見たら普通のエボスポーツ。でもオイルタンクやショックの取り付け位置を見たらわかる。
こいつはリアのフレームを一度切って短くしてるんだ。


フロントは35ナロー
アンダーブラケットにタブを溶接してフォークカバーを装着


ライトのステーまできっちり作って
それをバイザーの内側にすっかり隠してる。


ステップブロガーとしては
この国産オフロード車のタンデムステップ改のペグと
鉄板から切り出してギザギザをサンダーで作ったこのブレーキペダルにも注目した。
すごく内側に追い込んでるのに
恐ろしく自然。
全くの個人だよ。

マフラーも自作してメッキに出してる。
このライン見て下さい。
ノーマルと比べたらわかる。
あの雰囲気を壊さず、10000倍くらいスマート。
子供っぽさゼロ。

素敵な踊り子さんみたいな帽子のこの人も撮ってます。

この帽子よく見るとネコの顔になってる!

サブフレームは前後と幅、両方を詰めてるので
アイアン用リアフェンダーをさらに幅詰めしてある。

リアのストラットはアイアン用を短くしてる

シートマウントも新設

タンクも大きさを詰めてる。


やや背が高いコロンとしたシルエットのタンク

シートは鎌倉のあのお店
手縫いの本革

こういうキャップをどこから見つけて来るんだ

キャップの位置だって自分で決めるのは大変なんだぜ

反核ステカ!リアマフラーも自然
自然すぎて気がつかないくらい内側に追い込んである

さらにデュオテールまで幅詰め
ライトのリングもレンズも幅詰めてメッキは自家ニッケルメッキ

詰まってるなあ

食い入るように見てる

撮ってるなあ

ブレーキのギザギザ撮ってる。




これは先にやられた!
ステップのメッキをはがしてパーカ処理してある。
シフトも黒仕上げ

う〜〜ん
こういうの見るとともかく焦る






マウントだって作り直してる。
コックもここしかないって位置。

製作者のAKOさんが並べてみたいと言ってくれたので
不肖いぬちょ号と並べてみる。


あああ…
でもけっこう似てる所もあるんだぜ
前が35とか
リアサスが前に来てると事か、タイヤも同じの履いてる。
どっちもBキャブだし。
ちょっとオレのタンク前にずれてきちゃってたなあ
まだ固定してないんです。

ショックの角度が違うか。
ハンドルも雰囲気が近い…

でもこっちの方がぜんぜんきれい

テールが小さいのわかるでしょう
夫婦で犬の鋳物とTシャツを買ってくれました。


普段自分が乗ってるバイクが好きな気持ち。
でも、ちょっとここが変わればもっと好きになるだろう。
そんな自分のイメージにとことん忠実な人が世間にいる。

気になるポイントを人間の女の子にいちいち言って
直してもらってたらどうなの
ちょっと胸を大きくしてくれよ。
爪は長くしてくれ。
髪はもっと短く!
少し鼻の幅を詰めて…
見た目だけじゃない
もっとキビキビして
口元に笑みを絶やさず
怒る時はすこし口を尖らせておくれ

こんなつまらぬ、しかし重要なリクエストばかりしてたら

君が大富豪か、素晴らしいドS調教師でもない限り

彼女はあっという間に
君のもとを去るだろう



でもバイクは違うぜ。
自分が手をかけてやれば
換えた部品は誰かが元に戻すまでずっとそのままだ。
うっかり取り付けた下らないジュースホルダや、
とりあえず巻いた安物時計も
みんなそのままだけどね。

バイクを愛して、シルエットや部品を吟味して
手をかけてやって
もっと愛せる形にするのは
すごく楽しい。
眺めるだけじゃない。
それに乗って遠くまで行けるし、
降りて何歩か歩いたら、必ず振り返ってみたくなる。

どんな優れた工業製品も、自分自身にとって100%ってことはないはず。
このブランドなら何が出てきても受け入れるっていうのは

君がそのプロダクトの奴隷になってるってこと。
自分の美意識より誰かが作った物の方が優先になってる奴隷だ。

自分の美しさの基準や、
かっこいいと思うものは何かを
考えて、突き詰めて
実際に手を動かして、
作った、
僕はそういうバイクに
心を動かされる。






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